Dr.輝夫ブログ

口呼吸と歯並び

最近の日本歯科医師会雑誌に興味深い論文が掲載されていたので紹介したいと思います。それは、学童期の口腔機能の調査結果についての論文です。特に興味を引いたのはいわるる『お口ポカン』についてです。山梨県での小学生を対象にした調査では、口腔診査で不正咬合が見られた者は43.7%で、「上顎前突(出っ歯)」が最も多かったようです。そして、無意識に口を開いている(安静時開口)と判定された者が50.5%もいたそうです。それらの者は口呼吸の傾向が見られ、口唇閉鎖力も低かったと報告されました。

 また、コロナ禍前は30.7%であった3~12歳児の口唇閉鎖不全が疑われる者の割合が、コロナ禍後では38.5%と有意に増加したという報告もあると記載されていました。

 やはり、普段から口を閉じて鼻呼吸することは健康に良いと前から言われていますが、歯並びにも影響することが実態調査で明らかにされているようです。

来院なさる子どもさん達にも、その傾向があればより強くお話ししなければと思いました。

中村歯科クリニック

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