近年は子供の9割以上が歯並びが悪いと言われています。そのほとんどは遺伝によるものではなく、柔らかい食事が増えた、運動をしなくなった、といった生活習慣によるものです。そのため悪い歯並びは「文明病」と呼ばれることもあります。
そもそも歯並びは、顎の大きさ、そして舌と口唇から加わる力などによって決まっています。たった2gの力が加わるだけで、歯は移動していくのです。柔らかい食事によって顎が成長発達しないと、歯並びが悪くなるだけでなく舌が奥の方に収まることになり、さらに舌からの圧力がかからなくなって、もっと歯並びが悪くなっていきます。そして舌が奥にあると呼吸がしにくくなるため、首が前に出て猫背や反り身になります。
こういった悪い連鎖を止めるためには、歯を直接動かすことよりも、その周辺環境を整えてあげなければなりません。