Dr.輝夫コラム
顎関節症について
顎関節症とは
食事をしたり、お話ししたりする度に動かすお口は、下顎が開閉するようになっているのですが、
それは外耳道の1cmまえにある顎関節が蝶番の支点となっています。
その顎関節に炎症が生じたり、顎を動かす筋肉に問題が起きて顎が動かしにくくなったり痛みを感じるようになるのが顎関節症です。
簡単な診断法は、外耳道の手前をご自分の手で触って、顎を動かす時に動きを感じる部分を少し強く押した時に痛みを感じるか、
下顎のえらの部分に付着する顎の開閉に重要な筋肉である咬筋に違和感が有るかを確認することです。
顎関節症は、顎関節組織の負担能力以上の力による炎症ですので、治療法としては、激しい運動などに因る膝や肘の関節炎同様、安静にして治るのを待つというのが大原則です。
しかしながら、顎を動かさないで日常生活をするのは不可能です。
また、主な原因は、夜間に行なっている歯ぎしりや、日中上下の歯を接触させる『歯牙接触癖』など、他の関節炎と異なり、
自覚することなく自分で自分の顎関節にダメージを与える力なのです。
無意識に行なっている悪い習慣を止めることは難しいことですが、日中意識的に上下の歯を接触させないようにし、
自己暗示をかけて夜間の歯ぎしり等を減少させるよう努めることで、大方の人の症状は軽減します。
そのように心がけても症状が改善されない場合は、マウスピースを歯科医院で製作していただき、睡眠時に装着して頂くことになります。
ストレスがあると夜間の歯ぎしりが激しくなるので、心の安静にもご注意ください。
噛み合わせが原因という説を主張する歯科医もいて、歯を削ったり、歯に冠を被せたりする治療を提示されるかもしれませんが、
日本顎関節学会では否定していますので、十分診査・検討されてから処置されてください。
顎がかくかくと音がするのは顎関節症が落ち着くと軽減するものですが、それ自体には問題がないので多少残っていても心配することはありません。
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