Dr.貴則ブログ
南三陸町医療ボランティア③
その後、治療が入っていない避難所を紹介してもらい、やっとのことで治療を開始しました。
最初は中々いらっしゃらなかったため治療の用意をしつつ避難所の方々にお声かけしていきました。うちのスタッフは子供を集めて「あおぞら口腔衛生指導」を行っていました。
指導後に僕が「むし歯なぁい?」と声かけると「ここが(むし歯で)欠けちゃってね、なかむら先生なら診せてあげる!」と3人も治療させてくれました(笑
(「痛くしないでねっ」「絶対だよ!」と普段の治療のようなうれしいやり取りでした)
「治療中の写真」
衛生士2人の仕事に周りの先生からお褒めのお言葉を多々頂いております。
その後、「先生に良いもの見せてあげる」とザリガニの「ガニぃ」と、かえる3匹「ジャイアン・スネ夫・のびた」そしてカナヘビというトカゲ(?)!を3人組に見せてもらいました。
なんとも可愛らしい友人が出来た様でこちらも嬉しくなってしまいました。
(その後カナヘビは中村から「むらへび」と言う名前を付けてくれました。)
しかし、ふと話を聞いてると名前はシュン君一人とユウ君が二人・・・どうも震災後に出会ってあだ名がまだ出来ていないようでした。
僕は元気をこの子等から頂きました。しかし、この子達は大人に心配かけぬよう頑張っているようにも見えました。家族の話も兄弟の話も出ません。聞けませんが何かしら溜めているものも有るのかもしれません。
建物の陰で何か拭いている子供がいました。写真です。とても大事そうに拭いていました。今日家の辺りで見つけたそうです。
この状況がどう良くなっていくのか、全く検討もつきません。GWは被災地がボランティアで溢れるようです。しかし、これらの人々の関心が一時的な物でないのかと気になります。人々の関心が無くなったその時、僕はまた行く機会を持ちたいと思っております。
医療チームで診察した患者は20名程でした。僕らは患者数の少なさに力不足を痛感しましたが、ボランティアとしては短時間での診療で聞いた事が無い人数の多さ(?)だそうです。
避難所の住民からは「今度はダンナ連れてくるから前もって電話(衛星電話完備)してね」など言ってくれました。
帰りがけにシュン君のお母さんに会いました。今度はお母さん、来て下さいね!
また、あの光景の中を通り帰路に着き
帰りのバスは渋滞も無くスムーズに東京へ到着。22時半頃、解散となりました。
月曜日、診察台に向かい何て僕たちは恵まれているんだ、なんてやりがいのある仕事をさせてもらっているのか。と、ひとつひとつの当たり前の事に感謝しながら診療を行なっていました。
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