Dr.輝夫ブログ
高齢期の虫歯
日本歯科医師会雑誌に興味深い論文が掲載されていましたので紹介したいと思います。
話題になって久しいですが、子供の虫歯が少なって来ていることが報道されています。日本は欧米に比べ砂糖の消費量は少ないのに、虫歯はそれらの国より多いいことが問題にされて来ましたが、最近はかなり少なっているようで、私自身も保育園や保健所の検診でも実感しています。これは上に挙げたグラフの青年期を見ると平成5年より平成28年の方がかなり少なくなっていることで表されています。ですが、このグラフの右側の高年期を見ると逆になっています。すなわち高齢者の虫歯が以前より多くなっているようです。論文の考察でもあるように、これは高齢者の保有する歯の数が多くなって来ていることが大きな要因でもあります。その昔、若い時期は虫歯で歯を失うが、高齢になると歯周病で失うと言われていました。その類推から、高齢になると虫歯になりにくくなると勘違いをなされている方は要注意です。高齢になると余計に虫歯になる要因も多くなるのです。論文では、虫歯予防にフッ素の利用を推奨していました。一番安直なフッ素の利用法は、フッ素入りの歯磨き剤を使用して、歯磨き後にうがいを最小限にして歯磨き剤の中のフッ素を長く歯に作用させることです。試してみてください。
中村歯科クリニック
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